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【産学連携】 シリコンバレーが産学連携に果たす役割(1)

  • 2007-08-09 (木)

シリコンバレーは産学連携で産業を興した、世界にまれな場所である

私は、ちょうど3年前にシリコンバレーに集まる日本の大学の拠点を束ねて、「大学間連絡会」というのを立ち上げた。大学間連絡会.jpg 立ち上げた理由は、シリコンバレーにある、日本の大学が、孤立しているのでは、大きな力になれない、本気で米国でも活躍できるためには、お互いに持っているものを共有し、それらを踏まえた上で、新しい枠組みを作るべきだと思ったからである。

当時、私は東京大学シリコンバレーオフィスのパートナーをしていたこともあり、孤立の知恵は、集合の知恵には勝てないことがわかっているので、まずは情報交換をする連絡会として発足した。

それと、日本の大学や官庁はては産業界まで、日本から人を送り込むときに「駐在」させることが多く、2-3年で担当者は入れ替わり、新しい人は、一からスタートを繰り返している。これは、多大な無駄であり、Stanford大学の産学連携の担当部署は、いつも同じ事を聞きに来る日本の役人が多く、しかも教えてあげた結果に対するフォローや、対応が悪いので、問い合わせは「有料」になってしまっている。 いったことを政策に反映させたりすれば、少しはやりがいがあるけれど、タダ聞いただけで、その後放置というのでは、やはり、お互い時間の無駄であり、やりきれないことである。(国民からすれば、税金の無駄遣いはやめて欲しいわけである)


大学間連絡会の発足当時のメンバー(上の写真の8名)は、すでに6名は入れ替わってしまったが、会は順調に発展を遂げ、2006年にはJUNBA(Japanese University Network in the Bay Area)として、活動を開始し、2007年の1月に産経新聞  1月18  一面TOP  縮小Color.jpgは、シリコンバレーで日本の8大学が集まって、JUNBAシリコンバレーアカデミアサミットを開くことができた。産経新聞は、朝刊一面トップで取り上げた。

JUNBAのURL http://www.jspsusa-sf.org/junba/index.html

このような動きができてきてはいるが 「個人の考えが、官学民を動かしているシリコンバレー」の実態は、日本の風土にはなじみが薄いようだ。JUNBAとしても、今年のイベントが単発的ではないためには、来年も何かをやるということで、企画が進んでいる。

私自身は、産学連携が現在の日本の、大学、産業界にとって重要だと考えているが、問題は「本気で取り組む人たちの数」が極端に少ないことである。しかも、スキル(英語や技術力や交渉力などの腕力と、まとめ上げるマネジメント力など)を持つ人があまりに少ないことが、大きな問題点ではある。 しかし、これをひとつずつ解決することが、重要なことになるので、そのためのオールジャパン体制を構築しながら、前に進みたいと考える。

明日は、なぜ産学連携でシリコンバレーが重要かという点で、私の考えを述べてみたい。

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