シリコンバレー20世紀

       

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【復刻】 123 過去を捨て去ることの必要性と難しさ その 2 20001007

20世紀の後半に発生したソ連の崩壊は、意外な結末だった気がする。共産主義の唱える、資本主義の中での階級対立として捉えた(国際)社会が、固定化されすぎてしまったということである。すなわち時代の変化に伴って資本主義が形態を変えてゆくのに伴い、資本家なる実態が、単なる資本に基づいた支配階級という固定化したものでなくなってしまったところが、共産主義者の見誤りの一番のキーポイントだった気がする。要するに、共産主義の基本概念が(経済原理だけに基づいたために)空洞化してしまったということである。それに引き換え、共産主義自身といえば、人間の本質が変わったのではなく、古来からの人間の性(さが)である理論よりも利に敏い人々を輩出したし、人民のためといいつつ、官僚機構は歴然として、権力をもって君臨した。これが、経済原理とは別のところで着実に変化し、人類の大きな流れである自由・平等への動きに逆行し、人々から見放されたということである。しかしこれは対立が解消されたということではなく、共産主義が指摘していた構造は、すでに実体がないものに変化していたということである。すなわち、動いている社会は時々刻々変化をしているということである。これからの社会もこのように、新しい動きが出てきては、旧来のものと突き合わせることにより、相互に切磋琢磨しつつ、かつ淘汰が行われる社会になるに違いない。

 

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【復刻】 122 過去を捨て去ることの必要性と難しさ その 1 20000930

日本の政治や、経済の中での考え方が現在大きく変わろうとして来ている。これは小泉首相という、戦後には類まれな「国民に負担を強いることを知らせることが、自分の職務」と考えている人の存在が大きい。そして、過去のいくつかの既得権にも大きく改革の手が入ろうとしている。中味を良く見ると、過去のロジックが破綻していることが目に付く。例えばであるが、石油公団のあり方に対しては、批判は数多くあったものの現実的な施策にというところまでは来ていなかった。また道路特別会計を廃止するということなどは、大英断といっていいだろう。自民党の中からそのような動きが出てきたことが、時代の変革への動きということにつながることを示している。

 

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【復刻】 121 20世紀から21世紀へ 20000924

20世紀がどんな時代であったのかと言うことを、大分前から考えてきたけれど、ひとつ大きな特色は、物質と言うものをかなりのところまで、コントロールしてきたことが言えると思う。象徴的な出来事のひとつは、コンコルドの終焉である。人類が空を飛ぶことを可能にしたのが今世紀の初めであったが、スピードの向上はほどほどのところ、音速以下であったという結論になるであろう。経済性と言うのは、物質と交換する関係を指すわけだから、その意味でも、物による限界を極めたことになる。もうひとつの、物質の出来事で今世紀に起こってしまったのは、ヒトゲノムの解析終了宣言である。私は、このことは21世紀のことと思っているうちに、今世紀の出来事となってしまった。これも、生体を物質として捉えると言う点で、物質的なアプローチの成功事例と言えるだろう。このことから、私は20世紀が物というものを、とことん突き詰めてきた時代だと思う理由である。

 

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【復刻】 120 Topというもの 20000916

シドニーオリンピックが始まった。このWeeklyも実は、1996年のアトランタオリンピックが終了してから、最初はCharlotte Weeklyという、米国文化、習慣の紹介レポートのようなものから始まったわけだから、かれこれ4年経ったというわけである。当時のレポートもいつか紹介できる機会があると思うが、時は着実に経っているのを感じる。オリンピックは世界各国から、Topのプレーヤー達が集い、世界一を争うわけであるから、文字通り実力のTop争いが、目的であり、そこでの勝者はTop中のTopとなる。これを、ついつい事業のTopや他のスポーツのTopと比較したくなる。ここでは、閉鎖系社会のTopとオープン系の社会との比較で考えてみたい。

 

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【復刻】 119 変化の時代と勉強について 20000905

変化の時代に生きる生き方には、いくつか方法がある。ひとつは、昔のままを続けるという、マイペース型である。もうひとつは、回りの動きを見ながら、自分も進むというという、他人追従型である。
そして、3つめが、自分からその時代の動きに、積極的に参加して行くという方法である。これらが、今後起こるであろう動きに対して、どのような意味を持つのか、考察してみたい。

 

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【復刻】 118 20世紀という時代 20000626

20世紀という時代も、いよいよ終わりが近づいてきた。この時代を振り返ってみると、大きな時代の転換が現れているように思う。特に顕著なのは、最後の10年間が、時代を締めくくる動きをしていることだと思う。週刊シリコンバレーという、メールマガジンの100号記念でもある本号で、まとめてみたい。(週刊シリコンバレーという名前をはじめて聞く方には唐突ではありますが、「まぐまぐ」というメールマガジンでこのWeeklyを配布している時の名称です)

 

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【復刻】 117 スポーツとビジネス その4 20000619

状況の変化に対して、各種チームプレースポーツがどのように対応するかを比較してみると、監督采配型と、監督以外の現場指揮者采配型と、個人に任せると言う3つに分けられるように思う。1番目の監督采配型は、野球のみが持つ特質のような気がする。チームのためと言う理由で、監督から指示が出れば、強打者がバントをさせられることもあるし、投手が強打者を敬遠することもある。
監督の独裁的裁量ですべて決まるスポーツである。すべての選手の顔はは監督に向いている。
現場指揮者采配型のスポーツは、アメリカンフットボールが一番明解であると思う。バレーボールも一部アタックの時にフォーメーションをかけるのは、現場指揮者采配型である。その他はというと、選手一人一人が、自分で判断するというケースになる。これは、とても面白いことだと思う。

 

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【復刻】 116 スポーツとビジネス その3 20000729

スポーツとビジネスの関連を、組織運営として、内部から考えることとする。プロのチームであれば、オーナーが経営者(CEO)となるし、監督はCOOに相当するポジションであろう。COOの元には、選手が直結している場合が多いが、場合によると途中に、主将と言う人がいることもある。(野球、バレーボールなど)アメリカンフットボールはやや違っていて、攻撃の時だけクオーターバックという選手が出てきて、ゲームは彼の指揮の元で進められる。守りの時にはそのような人はいなくて、現場の選手に一任される。ここで考察を加えるのは、監督指示がすべての野球と、現場判断が中心のサッカー、ラグビー、バスケットボール、そして特別に造られたアメリカンフットボールに分けることとする。

 

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【復刻】 115 スポーツとビジネス その2 20000722

スポーツとビジネスという視点でものを考えてみると、個人プレーとチームプレーを分けて考えなければならないことがわかる。個人プレーの種目は、個人経営のビジネス組織であり、これは顧客と株主と、経営者の関係さえきっちりできれば、機能する形に似ている。そして個人の資質や努力ががそのまま成果に反映されることが多い。組織プレーを考えると、これは通常のチームプレーで行われるスポーツに相当する。チームプレーは多くの場合、監督がいて選手がチームを組んで、相互に競い合うと言う点でどのスポーツもかなり共通していると考えられる。そうすると、個人とチームの関係や、チームと株主、社長、社員などの関係を明確にすることが、そのまま仕組みの比較になる。ここでは、組織の役割を考察することを目的として、プロのチームスポーツについて検討してみることとする。また、スポーツで成果をあげるためにしなければならないことを考察することは、ビジネスをする上で必要なことを見定めるために、大いに役立つことがわかる。

 

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【復刻】 114 スポーツとビジネス その1 20000715

スポーツは、戦いのシミュレーションとも言われるし、またビジネスの動きと似ているところもある。今回はスポーツを時間と言う観点で考えてみて、ビジネスとの共通点や、あるいは成果の出し方がどのように関連しているかを考察してみたい。個人プレーとチームプレーについても考えてみたい。

 

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