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【産学連携】 シリコンバレーが産学連携に果たす役割(7)

  • 2007-08-22 (水)

UC ExtensionでNAISTセミナー

UC Extensionというのは、UCが持ついわば分校である。 大学の学生だけでなく、社会人を集めたりするのには、人が集まりやすいところが便利である。 今回、奈良先端科学技術大学(NAIST)がUC Santa CruzのExtensionでセミナーを開いた。 BioとNanoの融合で切り開く技術紹介である。 日本の大学が、自分達の持つ技術を発表し、米国に売り込もうという心意気で来ている。 場所もシリコンバレーのど真ん中であるし、ビジネスと連携させるのは、なかなかいいところである。

Extension Building.jpg

UC SANTA CRUZは太平洋岸に位置している。 そのExtensionはシリコンバレーの産業地区の中にある。 








Lecture Room.jpg昨日はNAISTの講演会があった。 会場には70名くらいの聴衆が集まった。 日本人は我々を含めて10名程度。 シリコンバレーの技術に興味のある人たちが来ていた。







今回のセミナーは大学技術をBIOとNanoの分野で紹介し、さらに米国に売り込むことも目的の一つだったようである。

川本.jpgまずは、川本教授のNAIST紹介。 新しい大学ではあるが、産学連携やPatent取得では日本でもTopレベルの大学である。 川本教授の留学経験からのJokeも交えた説明で、会場は打ち解けた雰囲気となる。 余談ではあるが、私も5年ほど前に、松原謙一教授を訪ねて、NAISTに行ったことがあるが、緑に囲まれた、自然おなかの大学である。 けいはんなの中なので、人脈がつながっているので、一緒に何かできると思える。




Kawai.jpg

最初は、河合教授の光両氏効果化合物の話。 光子が2つで励起するという化合物。 光メモリーへの応用など、今後の発展はいろいろな可能性を秘めている。 基礎研究の楽しさと苦しさが混じったなかなか面白い話であった。 







FUYUKI.jpg次は、冬木教授のシリコン太陽電池材料の欠陥測定装置の開発。 シリコンバレーでは太陽電池の開発と利用が急速に進んでいる。 日本国内だけでなく、米国や欧州での利用も視野に入れると、研究からビジネスへの流れがつく、面白い技術だと思った。 冬樹教授のお話では、日本以外では欧州にコンタクトがあるとのこと。 シリコンバレーであれば、きっと引っ張りだこの技術であることをお話しておいた。 




ここで、午前の部が終了。 昼食をはさみながら、会場の人たちやNAISTの先生方と懇談。  

Saruwatari.jpg午後は、まずは猿渡教授の、周辺雑音消去装置(うまい訳語が無いのであるが)要するに、周りの音を消して、目的とする音源の音をはっきりさせる装置。 携帯電話などへの応用が望まれている。 この分野は日本が世界をリードしているそうだ。 早く小型化して商品化して欲しいと思ったのは、私だけでなく、会場からも沢山声がでていた。 シリコンバレーだから、当たり前ではあるが。 





 

UEDA.jpg続いては、上田先生のロボットのHandの研究。 説明を聞いていると、人間の手の複雑なメカニズムを、統合的に動かしている「人間」が実にすごいことがわかる。 これからのチャレンジで、面白い発展になることを期待したいとおもった。 上田先生は現在MITに留学中の方である。 






Ohta.jpgそして、太田教授は網膜の代わりをするセンサー開発。 ウサギの網膜を使った研究を見ていると、工学系と医学系の融合が起こっていることがわかる。 脳とのつながりまで考えると、人間の視覚という複雑な仕組みに、センサーという武器でチャレンジしている。 大学の基礎研究の面白さ、たくましさである。 太田教授はPanasonicから派遣されているそうで、日本の産学連携の一つの形になっているようだ。 




Yamashita.jpg最後は、山下教授のバイオナノ粒子を使った、半導体製造技術。 とてもきれいな実験であり、面白い可能性を秘めていると思った。 しかしこれには会場から質問殺到。 早く量産テストをしないと、使い物になるかどうかわからないから急げ、という叱咤激励が飛び交う。 さすがシリコンバレー、研究からビジネスへの難しさを知り尽くしている人たちの発言である。  





全体の感想をまとめてみると、

先生方の英語はとても上手で、米国で十分通用する。
参加している人たちは、ものすごいネットワークを持っているので、味方にする必要がある。 終わったあとの懇親会を近くの 瀬戸レストランで行ったところ、日本人以外の参加も3名あった。 このつながりを大事にして、育ててゆく必要がある。 現地にいる我々が、きっちりフォローすべきことかもしれない。

あとは、インド系の人やイスラエルからの人たちは、ギラギラしながら話を聞いていた。 彼らは、いいものであればすぐにでも持ってゆこうとする姿勢が強い。 この、前向きなエネルギーには負けずに応えられるようになりたいと思った。

ただ、事前準備は必ずしも十分でないところがいくつか見られた。これも、継続することで修正可能であるが。

以前からJUNBAの活動の一つとしてで考えていたことの正しさの裏づけがとれた、いい会であった。

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